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また,原告らの主張する株式会社AとKとの関係についても,豊田市長の行った
本件代執行の違法性を基礎付けるものではない。
原告らの主張は,株式会社Aは産
業廃棄物処理基準に適合しない産業廃棄物の処分を行った張本人として,また,K
は土地所有者として,いずれも生活環境保全上の支障を除去する責任があることを
看過したものであり,失当である。
(原告らの主張)
(1) 原告Cは,本件措置命令が発せられた後,本件処分場に過剰埋立て・保管さ
れている産業廃棄物を搬出するための努力を重ねていたが,次のとおり,被告の怠
慢又は不当な介入によりその実現を阻止されたものである。
ア原告Cは,平成16年10月ころから,豊田市(f)町に処分場を作ること
を計画していたが,同計画は,被告が地権者との意見調整・斡旋を怠ったため,一
方的に打ち切られた。
イ原告Cは,その後,岐阜県郡上市において最終処分場を見付け,自己所有
の不動産を担保にO公庫から融資を受けるつもりであったが,平成17年5月2日,
被告の申立てにより原告C所有の不動産が仮差押えされたため,同最終処分場の権
利取得を断念せざるを得なかった。
ウ原告Cは,平成17年9月に奈良県天理市I町に最終処分場を見付け,奈
良県知事からその設立の許可を受けていたPと産業廃棄物処理委託契約を締結する
などして同最終処分場への移設計画を立てていたが,被告が上記仮差押えの解除を
かたくなに拒否したことから,資金繰りに窮し,処分場の造成に着手できなかった。
(2) 原告Cの上記計画が実現していれば,本件代執行に要した費用(8億480
8万0705円)よりも安価に産業廃棄物をすべて適切に撤去・処分することができ,問題の抜本的解決になったにもかかわらず,豊田市長は,8億4808万07
05円という莫大な費用をかけて,産業廃棄物の覆土,遮水シートによるキャッピ
ング,種子吹き付け等を行い,最終的には急傾斜部分と高さ約3mの土台部分をワ
イヤーで締め付けて固めるという本件代執行を行ったものである。
しかも,本件代
執行は,産業廃棄物の撤去・処分を前提としない半永久的な措置であり問題の抜本
的な解決からはほど遠いものである上,被告は,原告Cの上記計画を認識していな
がらその実現を阻止したものであり,信義則違反の程度も著しいといわざるを得な
い。
(3) 株式会社Aは,Kから(c)η〜θ番,γ番ι及びκの土地を賃借し,同賃貸
借契約において「覆土は,2.0mを残土及び山砂等にて整地し農業畑として復元
し返還する。
」との合意がされていたところ,豊田市長は,Kに対し,十分な説明
をすることなく本件代執行を実施したため,株式会社Aが上記復元・返還義務を履
行することは不可能となった上,Kも上記土地の所有権を事実上奪われた状態とな
った。
(4) 上記のとおり,本件代執行は,産業廃棄物の適切な撤去・処分という本来の
趣旨に反し,問題の抜本的解決を妨げるものであって,違法であることは明らかで
ある。
本件代執行は,結局不必要な措置であるといわざるを得ず,本件費用納付命令は
原告らに対し本来負担させるべきではない費用の納付を命ずるものであって,違法
である。
なお,仮に,本件代執行を行う必要性が認められるとしても,約8億5000万
円という莫大な費用をかけて問題の抜本的解決を遠ざけるような措置を講じた本件
代執行よりも,費用が少なく効果的な措置を講ずることができたものであるから,
少なくとも本件費用納付命令の一部は取り消されるべきである。