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裁判所
過払い金は本来支払わなくていいお金なのに損害賠償として返還をわざわざ貸金業者に請求しなければならない面倒臭さがある。
しかし,本件措置命令における「法第19条の8第1項第1号に該当すると認め
られるときは,同項の規定により支障の除去等の措置の全部又は一部を豊田市長が
自ら講じるとともに,同条第2項の規定により当該支障の除去等の措置に要した費
用をあなたから徴収することがあります。」との記載からも明らかなように,措置
命令,代執行,費用納付命令は,極めて密接に関連している。
すなわち,代執行は,
措置命令を発せられた者が措置を講じなかった場合に,都道府県知事が自ら生活環
境保全上の支障の除去等の措置の全部又は一部を講ずるものであり,措置命令は代
執行の前提をなす。
また,費用納付命令は,代執行に要した費用を徴収するために
発せられるものであり,代執行は費用納付命令の前提をなす。
このように,措置命令,代執行,費用納付命令は,極めて密接に関連していることから,先行する手続
の違法性は後続する手続に承継されるものと考えるべきである。
被処分者の権利保
護の観点からも,違法性の承継を認めるのが相当である。
したがって,本件措置命令の違法性は,本件代執行ひいては本件費用納付命令の
違法性に,また,本件代執行の違法性は本件費用納付命令の違法性にそれぞれ直結
することになる。
(2) 仮に,各手続が別個のものであることを重視して違法性の承継を原則的に否
定したとしても,被処分者の権利保護の観点からすれば,先行する手続に著しい違
法性が存在する場合には,後続する手続への違法性の承継を否定すべきではなく,
本件措置命令及び本件代執行には著しい違法性が存するから,本件費用納付命令そ
れ自体に違法性が存しなくても,本件費用納付命令は違法であると評価すべきであ
る。
2 争点(2)について
(被告の主張)
(1) 法19条の8第1項は,産業廃棄物処理基準に適合しない産業廃棄物の処分
が行われた場合,措置命令を受けた者が生活環境保全上の支障の除去等の措置を講
じないときは,都道府県知事(中核市の長を含む。)が,行政代執行法の手続によ
らず,簡易迅速な手続で自ら生活環境保全上の支障の除去等の措置の全部又は一部
を講ずることができる旨を規定しているところ,本件代執行は,同項の規定する手
続に従って行われたものであり,何ら違法性はない。
(2) 原告らは,本件処分場の過剰保管廃棄物をすべて搬出する計画を立てており,
これによれば本件代執行より安価に抜本的な解決を図ることができたが,被告によ
って同計画の実現を阻止された上,本件代執行は本件処分場の敷地の一部を所有す
るKに対して十分に説明することなく実施され,これにより原告CがKに対して賃
借地を農業畑に復元して返還するという賃貸借契約上の義務を履行することができ
なくなったなどと主張する。
しかし,原告らは,これまで,本件最終処分場に過剰保管された産業廃棄物を搬
出したり,本件最終処分場の周囲の生活環境保全上の支障を発生させている原因を
除去したりするなどの措置を一切行っていない。
原告らの主張は,極めて漠然とし
た抽象的な撤去の可能性をいうにとどまり,何ら具体性のないものである。