公有
水面
埋立法
埋立法4条1項1号違反の主張について 原告らは,本件埋立事業等には法が要求する合理性は認められず, 本件埋立免許及び承認には公有水面埋立法4条1項1号が定める 「国土利用上適正且合理的ナルコト」との要件を満たさない違法が ある旨主張する。
しかしながら,2で検討したように,本件環境影響評価には不十 分な部分も散見されるものの,これが環境影響評価法ないし本件省 令に違反する違法なものであるとまでいうことはできず,また,3 で検討したように,本件埋立免許及び承認の当時においては,本件 埋立事業等が経済的合理性を欠くものであったとは認められないこ とからすれば,本件埋立免許及び承認が同条1項1号に違反するも のということはできない。
(b) 公有水面埋立法4条1項2号違反の主張について
原告らは,本件環境影響評価は環境影響評価法及び本件省令に違反しており,適正な環境影響評価がされたとはいえないことなどか ら,本件埋立免許及び承認には公有水面埋立法4条1項2号が定め る「其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナ ルコト」との要件を満たさない違法がある旨主張する。
しかしながら,前示のとおり,本件環境影響評価が環境影響評価 法及び本件省令に違反する違法なものであるとまでいうことはでき ないし,本件環境影響評価における環境保全措置としては,2 (1)各記載のほか,「自然環境に配慮した港湾計画の策定」, 「できる限り影響を回避・低減させるための環境保全措置」及び 「環境影響の回避・低減が困難であることから代償措置を検討した もの」などに分けて,それぞれ検討されており(本件評価書(甲 8)6−1頁ないし11頁),事業者において把握した本件埋立事 業に伴う環境影響上の問題に対し,事業者の実行可能な範囲内で講 じられていたものといえる。
さらに,その上で,予測の不確実性を 伴うと考えられるものについては事後調査を行うとされている(本 件評価書(甲8)7−1頁ないし8頁)。
これらによれば,本件埋立免許及び承認時において,本件埋立事 業に係る埋立てがその当時として環境保全に十分配慮されたものと はいえなかったとまでいうことは困難である。
したがって,本件埋立免許及び承認が同条1項2号に違反するも のということはできない。
(c)公有水面埋立法4条1項3号違反の主張について
原告らは,本件埋立計画地の海域が,環境省指定に係る重要湿地 500選に指定される重要な干潟であることなどから,本件埋立計 画地の用途が環境保全に関する国の法律に基づく計画に違背するも のであり,本件埋立免許及び承認には公有水面埋立法4条1項3号が定める「埋立地ノ用途ガ土地利用又ハ環境保全ニ関スル国又ハ地 方公共団体(港務局ヲ含ム)ノ法律ニ基ク計画ニ違背セザルコト」 との要件を満たさない違法がある旨主張する。
この点,前提事実(3)記載のとおり,本件埋立計画地の用途は, マリーナ・リゾート(マリンシティ泡瀬)の建設にあるところ,本 件評価書の記載によれば,環境基本法に基づく環境基準の類型のう ち中城湾港に関係するものは,大気汚染,水質汚濁及び騒音に係る ものとされるほか,自然環境保全法や自然公園法に基づく地域地区 の指定はされておらず,また,文化財保護法に基づく史跡名勝天然 記念物の指定状況としては,本件埋立計画地を分布位置とするもの はなく,地域を定めず指定されている動物として,オカヤドカリな どが挙げられている(本件評価書(甲8)3−92頁ないし116 頁)。
そして,本件環境影響評価においては,オカヤドカリを含む 貴重又は重要な動植物の種について,それぞれ,事業者の実行可能 な範囲内で影響の低減等が図られているものということができるの であって(なお,オカヤドカリについては,「生息地となっている 海岸付近は,埋立工事による直接の改変がなく,沿岸域の浅瀬・干 潟は連続性を保持しているため,オカヤドカリの生息環境は相当程 度保全されるものと考えられる。」等の評価がされている(本件評 価書(甲8)5−329頁,330頁)。),これらにかんがみる と,本件埋立計画地の用途が,環境保全に関する国又は地方公共団 体の計画に違背しないとの要件を満たさないものであるということ はできない。
したがって,本件埋立免許及び承認が,公有水面埋立法4条1項 3号に違反するものということはできない。
債務引受
ア被告Bについて
原告との関係では、被告Bは昭和62年から平成3年6月7日までの時期の診療に関しては、診療契約の主体であり、同時期に一緒に診療に当たっていたE医師は、被告Bの医院で非常勤医師をしていたのであるから、被告Bの被用者ないし履行補助者であり、診療契約の主体ではない。
しかしながら、それ以降の診療については別個独立のものであるところ、被告Bは平成3年9月に心筋梗塞を発病して医業を引退し、同年12月に自己の診療所を閉鎖して療養生活を送っているのであって、それ以降の診療には一切関与していないから、診療契約の主体にはなり得ない。
イ被告Aについて
被告Aは、平成4年6月20日以降の診療について、同診療契約の主体であるが、それ以前の診療については、被告Aが被告Bから又は被告B及びE医師から債務引受をした等の事実がない以上、診療契約の主体とはなり得ない。
ウ原告は、E医師が「分院長」と呼ばれていたり、被告AがE医師を「F医院四代目院長」と称していたこと、E医師が原告の手術を自己の診療所で行い被告Bの医業廃業後に原告を引き続き診療したことを根拠として、Bが診療契約の主体であった時期の診療についての責任をE医師が当然承継し、それをさらに被告Aも承継したと主張する。
しかし、被告AがE医師を「F医院四代目院長」と称したのは、単にF家が4代続いて医師を職業としていることを述べたにすぎない。
また、「分院長」と呼ばれていたことについては、昭和63年当時、E医師は被告Bが開設していたab丁目所在のC美容形成外科及びac丁目所在の同分院のうち、主に同分院において非常勤医師として勤務していたため、そのように呼ばれていたにすぎないから、E医師が診療契約上の責任を負うことはないし、E医師と被告Aとの間において債務引受の合意がない以上、仮にE医師に何らかの診療契約上の責任があったとしても、それが被告Aに帰属する法律上の根拠がない。
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(d) 以上のとおり,本件埋立免許及び承認が公有水面埋立法4条1項1号ないし3号に違反するものということはできないから,同 違反を前提として本件埋立事業等に係る財務会計行為の違法をいう 原告らの主張は,その余の点について判断するまでもなく,理由が ない。
d 以上から,本件支出負担行為等(b記載のとおり監査請求期間を徒 過し,不適法とされる部分を除く。)が違法とは認められないから, 被告県知事に対し,前沖縄県知事Aに対する損害賠償請求の義務付け を求める甲事件原告らの請求は理由がない。
(イ) 国に対する損害賠償請求について 原告らは,本件環境影響評価がずさんであり,埋立てについての免許 及び承認権者である被告県知事の審査につき誤った環境情報を提供して その判断を誤らせ,沖縄県に対し本件埋立事業に関する免許を与えさせ, その事業について本件支出負担行為等をさせ,もって沖縄県に同額の損 失を与えた旨を主張する。
しかしながら,前示のとおり,本件環境影響 評価が環境影響評価法や本件省令に違反する違法なものであるとまでい うことはできず,また,本件埋立免許及び承認も違法とはいえないから, この点に関し,国が沖縄県に対して損害賠償義務を負うものとは認めら れず,したがって,被告県知事に対し,国に対する損害賠償請求の義務 付けを求める甲事件原告らの請求は理由がない。
イ被告県知事に対する差止め請求(1号請求) 甲事件原告らは,甲事件財務会計行為は違法であるとして,被告県知事 に対し,本件埋立事業に係る一切の公金の支出,契約の締結,又は債務そ の他の義務の負担の差止めを求めるところ,3(2)イ(オ)bで検討し たように,現時点においては,沖縄県による本件埋立事業についての経済 的合理性を認めることはできないから,被告県知事による本件埋立事業に 係る将来の甲事件財務会計行為は,地方自治法2条14項及び地方財政法4条1項に違反する違法なものというべきであり,この差止めを求める甲 事件原告らの請求は理由がある。
ただし,公金支出の前提となる契約の締 結等の支出負担行為が存在しているものについては,それが私法上無効で なく,かつ,本判決確定時までに支払義務が生じた部分については,沖縄 県は支払義務を負うものと解されるから,その部分についての公金支出の 差止めを求めることはできず,同部分については請求を棄却すべきことと なる。
(2)乙事件請求(1号請求)について 乙事件原告らは,乙事件財務会計行為は違法であるとして,被告市長に対 し,本件海浜開発事業に係る一切の公金の支出,契約の締結,又は債務その 他の義務の負担の差止めを求めるところ,3(2)イ(オ)aで検討したよ うに,現時点においては,沖縄市による本件海浜開発事業についての経済的 合理性を認めることはできないから,被告市長による本件海浜開発事業に係 る将来の乙事件財務会計行為は,地方自治法2条14項及び地方財政法4条 1項に違反する違法なものというべきであり,この差止めを求める乙事件原 告らの請求は理由がある。
本件調査において,廃棄物,地下水,廃棄物からの浸出水,下流排水路 等の底質,河川水,悪臭・可燃ガス,廃棄物の内部温度を調査するため,ボーリン グ調査等により各試料を採取し,その試験・分析が行われたが,その結果,本件処 分場の過剰保管廃棄物の影響として,?廃棄物自体から環境基準を超える鉛及びベ ンゼンが検出され,?地下水から,電気伝導率と塩化物イオンが極めて高い上,環 境基準を超えるほう素が検出された地点があり,?廃棄物から発生する臭気につい ては,硫化水素,酢酸エチル及びアンモニアが高濃度で検出され,?廃棄物内温度 が,最も高い地点で86℃,すべての調査地点で47℃を超えており,メタンガスの濃度が最も高い地点で50%,すべての調査地点で40%(なお,メタンガスの 爆発限界は5〜15%)を超えており,自然発火,爆発による火災のおそれが認め られ,?排水路の底質からは,環境基準を上回るダイオキシン類が検出された。
上記答申は,本件調査の結果に基づき,生活環境保全上の支障の除去が必要,あ るいは,このまま放置することは生活環境保全上望ましくないとした上,支障の除 去の方法として,廃棄物中の鉛の飛散及び雨水による溶出を防ぐため,過剰保管廃 棄物全体に遮水シートをかけ覆土することなどにより遮水をすること,廃棄物に触 れた水の流出を防ぐために遮水対策を行うこと,悪臭及び火災防止の対策として, ガス抜き管を設置して,内部に効率よく酸素を供給してメタン発酵及び嫌気性分解 を抑えるとともに,空気を送り込んだり過剰保管廃棄物を掘削するなどして温度を 下げること,過剰保管廃棄物の崩落を防ぐために整形作業を行うこと,環境基準を 超えるダイオキシン類が検出された下流排水路から堆積土砂を浚渫することなどを 提案するものであった。
イ豊田市長は,法19条の8第1項に基づき,平成19年3月30日までに, 原告らに代わって,本件処分場の過剰保管廃棄物による生活環境保全上の支障の除 去として,廃棄物を掘削し,それに覆土し,擁壁,排水路及びガス管を設けること により,過剰保管廃棄物の崩落,飛散,過剰保管廃棄物による悪臭,火災発生等を 防止するための措置を講じ(以下,これを「本件代執行」という。),この措置に 合計8億4808万0705円を支出した。
ウ豊田市長は,平成19年4月12日,原告ら,I及びHに対し,法19条 の8第5項,行政代執行法5条に基づいて,本件代執行に要した費用8億4808 万0705円を平成19年4月27日までに納付するよう命ずる本件費用納付命令 を発した。
経営破たんで借金チャラ